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営業スタイルにおいて“御用聞き営業”がダメなのは、WEBのレコメンドに勝てないからである 

~提案型営業は成果が上がるのか?~

”提案型営業”が重要だ!と言われて久しいです。
営業組織を持つ会社では号令のようになっています。

弊社でも、営業の話を聞くと経営者から提案型営業ができてないとの話をよく聞きます。
御用聞き営業ではなく、提案型営業に変えて他社との差別化を図るのがねらいのようです。

 そもそも営業のスタイルとして以下のようなスタイルがあると思います。

ここにある、御用聞き営業から提案型営業にシフトしたいというご要望が多いです。

そもそもなぜ、提案型営業が必要なのか?
様々な回答があると思います。
実践されている企業を見ると、
「お客様の満足度が高い・お客様のロイヤリティが高い」と感じます。

例えば、よく聞く逸話で「ドリルをください」と言われたとします。
御用聞き営業は「ドリルをなるべく早く最適なものを用意します」と伝えます。
お客様は欲しい商品が手に入りますが、お金を払っているので当たり前と受け止めます。

一方、提案型営業は「ドリルの用途」の質問をします。
「穴を開けたい」と返答が来ます。
更に「利用頻度」の質問をします。
「数カ所だけだ」と返答が来ます。
そこで、穴を開けることもしくは穴が開いた商品を提案します。

 そうするとドリルを買おうと考えたいたお客様は費用の安い穴だけを
開けてくれる人に感謝をして、満足度が高まります。
お客様の満足度を見ればいいですが、
売上だけを見るとドリルを売ったほうが成果は上がります
私がお会いしてきた提案型営業に否定的な営業マンはここに疑問があるみたいです。

 「提案型営業をしても、成果は出ない」と言われることがあります。
確かにおっしゃる通りの所もあります。
提案型営業をすると、短期的には成果が下がる傾向があります。

特に、単体の事業や少ない商品群を提供している
中堅・中小企業は特にその傾向が強いです。
ただ、最近はWEBで買うことが出来るので単純に御用聞きだとWEBに負けてしまいます。
配達スピードが速くなって営業マンに頼むよりも早く手に入る可能性もあります。

物販以外でもWEBサービスが台頭してきているので高額なサービスでなければ
わざわざ営業マンに合って買う理由はありません。
更に提供側と購入側の情報格差が無くなり、購入者も情報をたくさん持っています。
そんな状態になると御用聞き営業マンは存在意義が無くなり、
次第に成果を落とす傾向があります。

よって、差別化しづらい会社ではじわじわと成果が下がっています。
そうなると量を追求した新規開拓や提案型営業という話が再浮上してきます。

~提案型営業の組織が実践していること~

ここからは、提案型営業を実践している企業がどのようなことをやっているのか?を
解説したいと思います。

ステップは4つに分かれます。

①お客様との関係づくり
②お客様の課題を発見する
③お客様に課題を認識してもらう
④お客様に課題の解決策を提案する

①「お客様との関係づくり」は多くの営業マンが得意としているので飛ばします。
ローカル企業はここを重要視しているので問題になるケースはほとんどありません。

②「お客様の課題を発見する」についてですが、課題は2種類あります。

ここから、どのように認識してない課題を把握するのか?について解説をします。

一言でいうと「理想像・将来像・目標」を聞くということです。

具体的に言うと「今後、将来どのようになりたいか?したいか?」を明確にすることから
始まります。

逆に言うと理想や将来像が無いと課題は無い。
或いは理想や将来像を知らないのに課題は見えてこない。
理想や将来像を明確にすると課題は発見できます。

ただ、理想や将来像を明確にしている会社は少ないです。
経営者もモヤモヤしていることが多いので、一緒に考えることで
より明確になり喜ばれることがあります。

~誰に聞くか?が運命の分かれ道~

私の経験で恐縮ですが、以前自動販売機の営業を受けた時の話をいたします。

ある自販機メーカーの営業は、「うちの自販機を入れてもらうと、〇円手数料が入ります」と言われました。
その後、2社ほど同じ内容で自社は手数料が高いという話をされました。
それを言われると手数料がこのサービスの優位性であると理解しました。

そして最後に違う自販機メーカーの営業マンはこのように質問をされました。

 「加賀さん、セミナールームはお客様にとってどんな空間にしたいですか?」

 私はそんな質問をそれまでされてなかったので、ビックリしました。
戸惑いながらも、考えたことの無い問いに少し考え、回答しました。

「参加者も緊張しているのでリラックスして、話を聞いてもらえるような
空間にしたいと考えています」

すると、その営業マンからは
「そうすると、喉を潤すだけの飲料ではなく、リラックスできる商品も
あったほうがいいですね」と言われました。

その瞬間、「リラックスできる商品」が課題とセットされました。
そして、リラックスできるような商品を提案されました。

その質問をされて、私が感じたのは課題が収益性ではなく、リラックスできる環境を
作るための課題解決へとシフトしました。
「理想像・将来像」と現状のギャップを創り出すことが課題把握のポイントだと
思います。

更に大切なのは決裁者でないと課題は見間違います。

これは、先ほどの例で言うと担当レベルであれば「手数料が高い」方が
会社にとっていいことであると判断します。
ただ、私が決裁者だったので手数料なんかどうでもいいと判断できます。
それよりはお客様のほうが大事だという判断になります。
提案型営業が難しいのは相手の立場や目線によって内容が大きく変わって
しまうということです。

次に③お客様に課題を認識してもらうというところも、難所があります。
先ほどの例では、課題認識が弱かったので理想像が出てきて課題認識まで
時間がかかりませんでした。
しかし、現場では課題認識はありながらその課題認識を覆す形になります。

特にWEBや競合から情報を収集しているお客様だとより難易度が高まります。
具体的にはお客様は「〇〇という課題があり、これを解決できる提案をして欲しい」
或いは「〇〇を実施したい」と言われた場合です。

この状態からまずは理想や将来像を聞き明確にしていく。
ご要望いただいた課題や解決策と自分が感じた課題が違うケースがあります。
しかも、理想や将来像を聞き出して明確になっても、お客様は思い込みがあり
自分と同じ課題を認識できません。

そこで気分を害さないために実施しているのが「一般的な例や他社事例や事象を質問して」共感モードに持っていきます。

具体的には「一般的には〇〇というケースがありますが、御社ではどうですか?」
「御社では〇〇というケースは無いですよね?」
などの投げかけになります。

ここでの反応は「そうそう、そうなんだよ!うちもそれある」と返ってくると成功です。
その後、課題を認識してもらえればほぼ提案型営業が完成していきます。

~理想はグーグル先生だと思う~

④最後に「解決策の提案」となりますが、
ここでは最初にお客様から「〇〇を実施してほしい」と言われた場合に
「結局やらなくていいじゃないか?」であったり、当初の言われた課題と
変わってしまい「自社では対応できない課題」になるケースがあります。

自社で対応できない場合は、他社を紹介出来るとよりいいと思います。
その為にも自社事業以外の商品やサービスを知る機会や情報収集のための
人脈作りが必要になります。

結局、提案型営業は短期的な成果ではなく、「お客様が喜んで、信頼関係を築く」ことが
ゴールとなります。

結果的には提案型営業を実施している組織はお客様に信頼されて
継続的なお付き合いがあり、紹介が多くなり、成果を上げています。

 WEBのレコメンド機能は購買行動からおススメを提案してきます。
まだまだ精度は高いとは言えませんが、今後もっと最適化されて、
御用聞き営業より説得力が増してくると思います。
将来的には御用聞き営業のスタイルだとWEBに勝てなくなります。

これからの時代に残る営業はお客様に信頼されて、
「グーグルのようにお客様から毎日たくさん質問される」ことが
理想なのではないか?と感じています。

働き方の効率化を求められる中で、
「個別最適化された提案ができるか?」が営業マンの勝負所である!

もし、よろしければ自社でも参考にしていただければ幸いです。

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