コラム

社長がやるべき”たったひとつの仕事

2023.06.02

”社長の仕事”について、10年程前から興味があり
機会を見て、お会いする社長に聞いています。
理由は社長の仕事が
「組織の状態や業績と関係しているのではないか？」と
思ったからです。

統計的な検証には至ってないが、私の仮説通りに
関連はあると感じています。

そして、社長のやっている仕事を聞けば、
「何が経営課題なのか？」が
ほとんど分かるようになりました。

私はお客様の社長の仕事を変えるために、
コンサルタントとしてサポートをしていることが多いです。

何故ならば、社長の仕事が変わらない限り、
成長しないことが分かっているからです。

「社長は何をやっていますか？」
回答は様々だが、質問後、必ずと言っていいほど
こう返ってくきます。

「ほかの社長はなにをやっていますか？」

みなさん、自分の仕事の範囲に悩んでいるようにも感じます。

ということで、セミナーを開催してみました。
そのセミナーで実施した内容と参加者の情報を
少しここで共有したいと思います。

【現在の社長の仕事は？】
まずは、現状把握からスタート。
参加者に現状の洗い出しをしてもらいました。

ある会社の社長の仕事の一部を記載します。
もし、よければ上記を参考に自分の仕事の洗い出しを
してみてください。当たり前ですが、一番大事な仕事は、

意見交換で出てきてまとめた内容を記載します。
・理念、ビジョンの作成
・経営戦略・経営計画の作成・実行
・経営戦略・経営計画の伝達
・経営計画と実績のチェック
・資源の適正配分
・人事（採用・昇進・昇給）
・重大な危機対応
・後継者育成

キリがないのでこの辺でカットします。
たくさんあって大変ですね。

何を基準に考えるべきか？

次に、こんな質問をしてみました。

経営者の中で大変尊敬しているのが、
エステー株式会社の鈴木会長です。
エステー㈱は単体だと400名ほどの会社なんです。
もっと大きいイメージがありますよね。
競合は数万人の会社がほとんどです。
よって、業界では中小企業だと思います。

その中でとてつもなく存在感のある企業だと思います。
そんな鈴木会長の本の中でこんなことを言っています。
ちなみに、タイトルがとてもステキです。

「社長は少しバカがいい」
この一言に鈴木会長の経営思想が感じられます。

社長は担当者じゃないんだから、過度に一生懸命になっちゃダメだ。
その昔言われたのは、英国海軍では、兵隊に塹壕を掘らせる時に
将校は絶対に手伝わないということだ。
それは、兵隊のやる仕事だと。

そのかわり将校は、雨が降っても傘もささず、
レインコートも着ずに立っている。
やせ我慢だ。そして、全体を視野に入れながら、大きな指示を出す。
この英国海軍の伝統こそリーダーシップだ。

社長は少しさぼってるくらいでちょうどいい。
じっくりモノを考える時間をもたないとダメだ。

雑事に追われてたら、フラフラになっちまう。
社長が一生懸命やり過ぎると、明後日の方向に
向かって墓穴を掘ってしまうことになる。

会社がどこに向かうか、その「方向」をよく考えなよ。
だいたい、社長がやらなきゃならないことなんて
そんなに多くない。

ゴールを見極めて、「あっちへ進め！」と旗を振る。
事業撤退とか役員交代といった、社長にしかできない決断をする。
引用：(社長は少しバカがいい/エステー株式会社会長　鈴木喬）

どんなバランスがいいのか？

今と将来のバランスはいかがでしょうか？
社長の目によく見えるモノは「組織の内部」だと思います。
具体的には、
＜社員から・・＞
・お客様からクレームがあります
・目標が高すぎます
＜営業部長から・・＞
・目標達成状況が悪いです
・社員が辞めそうです
＜経理課長から・・＞
・残業代が増えてます
・資金繰りが不安です　　　　　などなど