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評価されない仕事を、どう扱うか

評価されない仕事を、どう扱うか

人事評価の時期になると、
多くの経営者が同じ問いにぶつかる。

「評価されない仕事を、どう評価すればいいのか?」

私は、
黙々と「大して褒められもしない、名もなき仕事」をする人を
心から尊敬している。

ある営業改革の現場で、
「営業事務からのアンケートを評価に含めるか」という議論が起きた。

数字を作る営業か。
組織を支える行動か。

意見は割れたが、
経営者はこう判断した。

「成果は、仲間がいて初めて生まれる。
その事実を組織に示したい。」

結果、業績は急伸しなかったが、
離職率は下がり、職場の空気は確実に変わった。

世の中には、評価されない仕事が無数にある。

掃除、電話対応、雑務、気配り。
誰かがやらなければならないのに、
評価にも、賞与にも、昇進にも直結しない仕事。

経営者は見ている。
だが、どう報いればいいか分からない。

ここに、評価制度では埋められないズレがある。

そこで私は、
評価ではなく「可視化」を提案している。

「NO.1社員アンケート」。

電話に一番最初に出る人。
社内をきれいに保つ人。
会議で最初に発言する人。

名前と感謝のコメントを書いてもらい、
期初や期末に読み上げる。

それだけでいい。

「気づいてもらえただけで報われた」
そう涙ぐむ人を、私は何人も見てきた。

社会は、
かっこいい仕事だけで成り立ってはいない。

名もなき仕事をする人がいるから、
組織も、世の中も、回っている。

最後に、経営者へ。

評価制度を変える前に、
言葉をかけているだろうか。

「いつもありがとう。」

その一言が、
評価よりも人を動かすことがある。

あなたの会社では、
評価されない仕事を、どう扱っているだろうか。

 writing:ストロングポイント株式会社 代表取締役 加賀隼人 

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