「知ってるつもり」がキャリアを壊す——新人時代に叩き込まれた、4つの非常識
目次
- 「言い方ひとつ」で信用は消える
- 評価とは“自分以外”の全員が決めるもの
- 能力よりも「丁寧さ」がモノを言う
- 楽しい仕事は“選ぶ”のではなく“奪い取る”
- 「言い方ひとつ」で信用は消える
「それ、間違ってますよ」
新人の頃、私は事実を正直に伝えただけのつもりだった。
だが、それが相手のプライドを潰し、人間関係を壊すとは思いもしなかった。
社会では、「何を言うか」より「どう言うか」が重要である。
公然と指摘すれば、たとえ正論でも相手は受け入れない。
感情を傷つける発言は、論理では取り戻せない。
「何でも言ってくれていい」という言葉を真に受けてはいけない。
“言い方”は常に、内容よりも上位に来る。
社会人としての最初の常識は、「言い方が8割」である。
- 評価とは“自分以外”の全員が決めるもの
「俺はちゃんとやってる」
そう思っていた新人時代、先輩に一言で斬られた。
「お前の意見に、一円の価値もない」
衝撃だったが、今なら分かる。
評価は自分の中で完結しない。
評価とは、“他人が決める”ものだ。
顧客、上司、同僚。
彼らの目にどう映るかだけが、あなたの「価値」になる。
自己評価は甘く、他者評価は厳しい。
だが、その厳しさこそが現実であり、改善の起点だ。
一流は、自分の感想ではなく、他人の評価に忠実である。
「評価なんて関係ない」と言う人ほど、最も評価に縛られている。
そのことに早く気づくべきだ。
- 能力よりも「丁寧さ」がモノを言う
「能力さえあれば評価される」
そう思っていた私は、現実に打ちのめされた。
企業に求められるのは、“特殊能力”ではない。
圧倒的多数の仕事は、丁寧にやれば誰にでもできる。
必要なのは“天才”ではなく、“凡事を尽くす人”だ。
ミスのないチェック。
礼を尽くした対応。
期日を守る信頼。
すべてが地味だが、ここに差が出る。
結局、雑な人間はどこかで信用を落とす。
仕事の基準は「できるか」ではなく、「どこまで丁寧にやるか」だ。
- 楽しい仕事は“選ぶ”のではなく“奪い取る”
「やりたい仕事が見つからない」
そう嘆く人は多い。だが、現実はこうだ。
会社という場所は、成果を出した者にすべてを集中させる構造になっている。
面白いプロジェクト、重要なポジション、自由な働き方——
これらは「結果を出した人」にだけ与えられる。
つまり、“楽しい仕事”は与えられるものではない。
地味で退屈な仕事を積み重ね、
結果を出しながら、“奪い取る”しかない。
最初から「好きなことを仕事に」なんて、幻想だ。
評価も、裁量も、やりがいも——すべては結果の先にある。
終わりに
新人時代に学んだ4つの教訓。
それはすべて、社会では「常識」であるにもかかわらず、誰も明確には教えてくれないことだった。
- 言い方が8割
- 評価は他人が決める
- 丁寧さこそ能力
- 楽しい仕事は奪うもの
知っているか知らないか。
それだけで、10年後のキャリアはまったく違うものになる。
もし、いま悩んでいるなら、まずはこの4つを自分に問い直してみてほしい。
それが、地に足のついたキャリアの第一歩になる。